使用済みリサイクルトナーの正しい処分方法

2021-01-16

リーズナブルな価格で利用できて便利なリサイクルトナーですが、使い終わった際にどう処分すれば良いか分からなくて困った経験はないでしょうか。家庭のゴミと一緒に処分すれば良いと思われがちですが、実は一般のゴミとは処分方法が異なります。

ここではリサイクルトナーの処分方法について、廃棄や回収を依頼する際のポイント・注意点に関して解説します。

→詳しく解説!トナーの廃棄方法とリサイクルトナー

リサイクルトナーの処分方法は大きく分けて2つ

使用済みのリサイクルトナーを処分するには、企業に回収してもらう方法と産業廃棄物として廃棄する方法の2つが挙げられます。企業に回収してもらう場合はさらに選択肢が広がり、地域の家電量販店の回収ポストに投函したり製造メーカーに依頼して回収してもらうといった方法があります。

またお住まいの地域で不用品回収事業を営んでいる企業に、回収を依頼するというケースも多いです。一方産業廃棄物として廃棄する場合、自治体が指定する企業に依頼して処分します。

一般ゴミとして捨ててはいけない理由

トナーカートリッジはプラスチックで出来ているものの、一般ゴミとして処分してはいけません。カートリッジ内に残る粉末(トナー)が、ゴミ収集車の内部やゴミ処理場で粉塵爆発を引き起こす可能性があるからです。非常に小さな粒状のプラスチック樹脂に、着色するための顔料を混ぜ合わせたものがトナーです。

回収された収集車の内部でトナーカートリッジが押しつぶされ、そのはずみで粉末状のトナーが空中に舞うおそれがあります。可燃性の粉塵が大気中に浮遊した状態で、引火をすれば粉塵爆発が発生します。ゴミ収集車の中や、ゴミ処理場にて爆発が引き起こされる可能性が高いため一般ゴミの日に捨ててはいけません。

なお中のトナーだけでなく、外側のカートリッジも同様に粉塵爆発の危険性をはらんでいます。カートリッジはプラスチック製であるため、処理を行う際にプラスチック樹脂の粒子が飛び散るからです。たとえリサイクルトナーを使い切ったとしてもわずかに粉が残っていたり、カートリッジを押しつぶす際に粉塵が発生するため絶対に一般ゴミの日に出してはいけません。

企業に回収してもらう方法

一番手軽で、費用もかからないのが家電量販店に備え付けられた回収ポストを利用する方法です。店舗の入口やレジ付近、トナーやインクリボンを販売しているコーナーに設置されていることが多いです。利用方法はいたって簡単で、回収ポストと書かれたボックスに投函すれば完了します。

面倒な手続きや、回収のための費用も発生しません。店舗によっては回収ポストを設置しておらず、担当スタッフに声をかければ回収してくれるケースもあります。家電量販店に立ち寄る機会があれば、事前に問い合わせて回収を行っているかどうかあらかじめ問い合わせておくとスムーズです。

トナーを製造しているメーカーに連絡して、引き取ってもらう方法もあります。メーカーによって回収方法は異なりますが、多くは回収拠点へ持ち込むかメーカーへと送付します。回収拠点は全国に設置しているメーカーが多いため、近隣地区の拠点を探して持ち込めば良いです。

また無料で訪問して回収してくれたり、使用済みトナーが多い場合は専用の回収箱を送付してくれるメーカーも存在します。特に処分するトナーの量が多い場合は、ホームページで確認したり一度問い合わせてみると良いでしょう。

なおトナーを販売している企業も、回収を行っています。販売業者に回収を依頼する場合はホームページの問い合せフォームから、もしくはFAXで申し込む形式が多いです。販売業者の多くは自社のホームページにて、回収方法を記載しています。

家電量販店と同じく回収に費用がかからない場合がほとんどですが、念のため処分費用が発生するかどうか確認してから申し込めば安心です。コピー機をリースで利用している場合は、リース元の企業が回収してくれます。インク切れの際に企業に連絡すれば担当者が訪問して、新しいものと交換して古いトナーを回収する仕組みです。

その他、ベルマーク運動を活用してトナーを回収してもらう方法もあります。ベルマーク財団に連絡すれば、専用の回収箱を送付してくれます。回収箱が使用済みトナーで一杯になったら、回収センターへと依頼を出して回収してもらいましょう。

受理されるとベルマークの点数が印刷された、点数証明が郵送されます。回収対象となるトナーの型番や、授与される点数はベルマーク財団のホームページで確認できます。

企業に有償で回収してもらう方法

持ち運びが困難であったり、引っ越し作業中に出た不用品と一緒に回収して欲しい場合は、不用品回収業者を利用するのも有効な方法です。回収のための費用はかかるものの、使用済みトナーだけでなく家電や家電などさまざまな不用品を回収してくれます。

プリンターやコピー機を処分したい場合も、一緒に依頼すると良いでしょう。多くの業者は出張回収に対応しているため、処分の手続きや運搬手段がない場合も非常に便利です。注意点としては、業者によって回収や出張の費用が異なる点が挙げられます。

回収を依頼する前にホームページで料金を確認したり、見積もりを出してもらいましょう。なお未使用のトナーを処分する場合も、不用品回収業者を利用すると良いです。業者によっては回収だけではなく、買い取りサービスも実施しているからです。

使用済みトナーの回収費用が発生しても、未使用のトナーを買い取ってもらえれば処分費用の節約に繋がります。買い取りサービスを実施している業者に問い合わせて、一度査定を依頼してみると良いでしょう。

産業廃棄物として廃棄する方法

会社や工場がゴミを出す場合、一般のゴミではなく産業廃棄物として廃棄する必要があります。産業廃棄物として処理する場合、自治体が指定している産業廃棄物回収業者に回収を依頼しなければなりません。ただし業者によっては、トナーの回収に対応していない場合があるため注意してください。

業者に依頼する前に、トナーの回収に対応しているかどうかを聞いておくと廃棄処分がスムーズです。

使用済みトナーは回収を依頼するか産業廃棄物として正しく処分しよう

使用済みトナーは家電量販店の回収ポストを利用したり、メーカー・販売業者に回収を依頼することで処分できます。

また有償ではあるものの、不用品回収業者に依頼して回収してもらうことも可能です。企業や工場から出たゴミは、自治体指定の業者に依頼して廃棄する必要があります。

粉塵爆発の可能性があるため一般のゴミとして出すのではなく、正しい回収および廃棄方法で処分しましょう。